あなたはお子さんの写真をSNSやYouTubeなどのインターネット上に載せたことがあるでしょうか。
せっかくのお子さんの可愛い姿を共有したくて載せたことがあるという方も少なくないかと思います。
しかし、その行為がお子さんやご自身を危険にさらしていることをご存知でしょうか。
今回はインターネット上に写真を載せる危険性とその対策について紹介していきたいと思います。
目次
子供の顔出しって何が危険なの?
子供の身に危険が及ぶ!?
子供の顔出し写真をネット上にあげる行為はとてもリスクが高いです。
インターネットは全世界につながるツールです。
つまりネット上に子供の顔写真をあげるということは全世界に見られているということになります。
そして当たり前ですが、世の中善人ばかりではありません。
インターネット上に子供の写真を晒すということは悪人にも子供の顔を見られるということにつながります。
ですが、子供の写真を見られるだけならそこまで危険ではないのではないか?
そう考える方もいらっしゃることと思います。
しかし、写真だけでも十分悪用されるのです。
例えば、悪質なコラージュ。
写真を加工された上で再度インターネット上にばらまかれてしまう危険性があります。
また、写真だけでは特定されることはないと思っていらっしゃる方も多いことだと思います。
しかし、写真だけでも特定される可能性があるのです。
写真にはExif情報という様々な情報が記録されています。
ですので、写真一枚から位置情報をはじめとした様々な情報を知ることができるのです。
写真一枚で場所も特定されないように加工しているから大丈夫は通用しないのです。
このように情報が抜き取られ住所を特定されてしまうと誘拐などの事件に繋がっていく恐れがあるのです。
写真悪用の可能性…
先ほど写真が悪意ある加工をされた上で晒されると述べましたが、写真の悪用はコラージュだけではありません。
写真の悪用の一つとしてあげられるのが名前を偽ってネット上に挙げられるというものです。
あなたの子供が全く別の人物の子供として晒される可能性があるのです。
自分の知らないところでそんなことに利用されると思ったら怖くてたまらないですよね。
そして写真の悪用方法はまだあります。
もう一つ挙げられる悪用方法は写真の収集です。
あなたがインターネット上に挙げた子供の写真が幼児趣味のある人に収集されるかもしれないのです。
それだけだと実害はありませんがやはり気持ち悪いですよね・・・。
それに写真の収集からエスカレートして、前述した悪意のあるコラージュや誘拐に発展しないとも限りません。
防げるものは防ぐ方がいいでしょう。
本当にあった顔出し写真のトラブル事例を紹介します。
デジタル誘拐って何?
ここまで子供の顔出し写真をインターネット上に挙げる危険性を紹介してきましたが、ここからは実際にあった例を紹介していきたいと思います。
まず紹介する事件はデジタル誘拐です。
デジタル誘拐と聞いてもピンとこない方も多いと思います。
この言葉はまだ広く浸透していません。
デジタル誘拐というのは先ほども軽く紹介しましたが、他人の投稿の写真を自分の写真として投稿する行為のことを指します。
実際にアメリカ在住の女性が投稿した娘の写真を見ず知らずの男性が自分の娘として投稿していたという事件が最近起こりました。
この男性は「もう撮るのやめて」と言われた等、あたかも自身の娘かのように投稿を繰り返していたのです。
このようにデジタル誘拐は実際に起こっている事件です。
本人が知らないからこそ浮き彫りになっていないだけで、表面化しているもの以上にデジタル誘拐は起こっていると思われます。
顔出し写真が虐待事件に!?
続いて紹介する事件は顔出し写真が虐待事件へと発展したケースです。
顔出し写真を乗せた結果虐待される子が出たのか?
そう思う方もいらっしゃることと思いますが、そうではありません。
この事件では投稿者が載せた写真をの子供を他人が虐待の被害者として通報した事件です。
子供の写真をインターネットに載せただけで虐待の疑いをかけられるとは誰も予想なんてしませんよね。
この事件では虐待でしたが、誘拐など罪を勝手に着せられ通報される可能性はあるでしょう。
写真一枚から誘拐事件に発展した例も…
先ほど写真から位置が特定され、誘拐事件へと発展する場合があると紹介しましたが、子供の写真から誘拐事件へと実際に発展したことが実際にあるのです。
その事件はSNSなどのインターネットに上がった写真が原因になったわけではなく、芸能人夫婦の子どもが狙われた事件です。
すでに亡くなられた方なので名前は伏せさせていただきますが、芸能人の夫婦が自分の子どもが産まれたことをテレビで報告した結果、その子は誘拐されてしまいました。
この子どもは無事にご両親のもとに帰ることができましたが、この事件をSNSなどの顔出し写真と置き換えることはできないでしょうか。
実際にこの事件の犯人は雑誌などに掲載された情報をもとに芸能人夫婦の自宅を特定し、誘拐に至りました。
そして先述しましたように写真一枚から情報はいくらでも得ることが可能です。
つまり誰にでも居場所や留守にしている時間帯などを特定される恐れがあるということです。
もしも誘拐などを考えている人に特定されてしまった場合、最悪誘拐事件へと発展してしまうことでしょう。
また仲間内だけならと思う方もいらっしゃるかと思いますが、その仲間の誰かが別の誰かと写真を共有してしまう恐れがあります。
もし共有されてしまった場合は打つ手なく、写真は世界中に発信されてしまうことでしょう。
だからこそ顔出し写真はインターネット上に載せるべきではありません。
YouTubeやSNSに写真を載せる時の対策がある!?
SNSに写真を載せることはできない?
これまでインターネット上に顔出し写真を載せる危険性について紹介してきました。
しかし、SNSなどに写真を載せることは本当に不可能なのでしょうか。
安全に写真を載せる方法を調査してみました。
調べてみたところやはり顔出し写真は極力避けたほうがいいです。
しかし、旅行の景色の写真や後ろ姿、イチゴを積んでいる時の手とイチゴのアップなど顔を除いた写真であれば、いくつか対策をすることで安全にSNSなどに載せて投稿することが可能です。
その方法というのが一番簡単にできるものが時間をずらすということです。
例えば、旅行の写真であれば、帰宅後に投稿するというものです。
リアルタイムで投稿できない寂しさはありますが、この方法であれば比較的安全に写真を投稿することが可能です。
また地名や電信柱などが入らないように撮影することで写真から情報を特定されないようにすることも心がけるとより安全に写真を投稿することができます。
写真を載せる時の簡単な対策を紹介
さて先ほどは写真を撮る時、もしくは投稿の際に気をつけるべきことを紹介しました。
続いてはスマートフォンの設定を変えることでできる簡単な対策を紹介していきたいと思います。
まずはカメラの位置情報設定をオフにする対策です。
位置情報設定をオフにすることによってこれ以後に撮影した写真から位置情報を入手することができなくなるのです。
しかし今からオフにしてもこれまでの写真には位置情報が記録されたままです。
今まで撮った写真はインターネットに載せないほうがいいのでしょうか。
実は今まで撮った写真も安全にインターネットに載せる方法があります。
それはExif情報を削除してから載せるというものです。
最近では無料でExif情報を削除してくれるソフトがいくつもあります。
またTwitterやFacebook、LINEやインスタグラム、アメブロなどの大手SNSは投稿と同時にExif情報を削除してくれます。
リスクと対策を知って快適にYouTubeやSNSを利用しよう!
インターネット上に写真を載せるということは、ここまで紹介してきましたようにたくさんの危険が伴います。
だからといって写真をまったく載せることができないかといえば、それも違います。
リスクをきちんと理解した上で、しっかりと対策をしていれば最小限のリスクで写真を投稿することが可能になります。
対策をしっかりとした上で、SNSやYouTubeにお子さんとの思い出を投稿してみてくださいね。